NTLM 認証方式(Windows NTシリーズのOSで標準的に使われている、ネットワークログオンのためのユーザ認証方式)のプロキシサーバを経由して外部アクセスしているような環境では、Basic 認証のみをサポートしているアプリケーションから外部アクセスを行うことができません。
そういったアプリケーションでも、ローカルプロキシサーバを立ててやることで NTLM 認証を行い、外部へアクセスすることが可能になります。
NTLM Authorization Proxy Server を使用するわけですが、このソフトは Python を使用しているので、Python のインストールが必須になります。
Python をインストール後、aps098.zip (version 0.9.8 の場合)を解凍し、中身の server.cfg ファイルを編集しておきます。
修正箇所は大体以下の項目になると思われます。
LISTEN_PORT はローカルでの空きポート番号(80等)を、PARENT_PROXY, PARENT_PROXY_PORT は現在使用しているプロキシサーバのホスト名とポート番号を、NT_DOMAIN, USER, PASSWORD は自分のユーザのドメイン、ユーザ名、パスワードを指定しておきます。
さらに、runserver.bat をインストールしたパスに合わせて修正しておきます。
あとは、runserver.bat を実行し(実行するとコマンドプロンプトが開きますが、開いたままにしておきます)、NTLM 認証が必要なアプリケーションのプロキシ設定をホストはlocalhost(または 127.0.0.1)、ポートは LISTEN_PORT で指定したものにしてアクセスするだけです。
個人の環境ではさすがに必要ないでしょうが、会社などでは便利かも。別にローカルプロキシを経由させたからといって不正アクセスしているわけではないので大丈夫でしょう…。
ところで server.cfg にはログインパスワードが生で書かれているわけですので、このファイルの取り扱いには注意してください。